『定電圧モジュール』と『定電流モジュール』の選択

定電『圧』と定電『流』の小話

最近は大手メーカーさんで見かけるようになった、定電流LEDモジュールとの定電流スイッチング電源。
もちろんゴールデンウェイエレクトロニクスでも取扱があります。
でも定電流のメリットやデメリットは何度聞いても難しいものですよね。
簡単ではありますが、定電流を選択する意味をご説明します!

定電『圧』LEDモジュールと電源

LEDモジュールの輝度はモジュールに流れ込む電流とほぼ比例します。
またLEDが必要とする電流は「内部や外部の温度上昇」によって変動します。
一般的なLEDモジュールを参考にし低温時を「1」とするなら…
電流は常温時「2.3倍」。高温時で「4倍」になります。
理由は温度上昇で『抵抗が下がる』からです。
更に周囲温度が上がる等の環境要因があるならば、LEDはより多くの電流を引き込もうとします。

温度上昇による過剰な電流はシステム内に余分な熱をもたらし、LEDの寿命を縮め、最終的にLEDを破壊します。
これを熱暴走(バーンアウト)と呼びます。
同じ電圧で駆動している定電圧スイッチング電源にはこのリスクがあります…

昨今の異常気象で温度上昇は顕著です。
定電圧電源で駆動しているLEDモジュールには多くの負荷がかかっているに違いありません。

定電圧スイッチングは、部品点数が少ない事もあり安価になる傾向があります。
またLEDを交換する場合は定電圧のほうが、電圧要件が変わらない限り、安易に行うことが可能です。

悪いことばかりではないのですが、「定電流電源を優先。特殊な場合は定電圧電源」という選択が一番安心かもしれません。

定電流スイッチング電源は、全体の電力レベルを維持するために電圧出力を変化させます。

それによってLEDに一定の電流を流すことが可能になります。

温度によって電圧が変化しても、定電流電源はLEDモジュールを過剰に駆動せず、熱暴走を防ぎながら電流を一定に保ちます。

LEDモジュールの輝度は電流に左右する為、一定の電力を供給する好ましい方法です。
これが『定電流電源を使用する一番の理由』です。

熱暴走を防ぐことはLEDモジュールの故障率を確実に落とすことが出来ます。

ただ…
定電『流』スイッチング電源は、定電『圧』スイッチング電源より高価になります。

しかし…
適切に制御された電流でLEDを駆動することは、輝度がより安定し効率が向上します。

それは長期的に故障が発生しにくいLEDモジュールという信頼に繋がります。

定電流電源が万能という事ではありません。

LEDが燃えたり…損傷したり…
組み合わせている定電流回路から切断されたり…

そうなると、
残りのLEDモジュールには定電流が大きくなりすぎる可能性があるため、残りのLEDモジュールが損傷する可能性があることにも注意してください。